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【第13回 コラム】 成人式の開催について考える

 

 先日、成人式が終わった。例年であれば、晴れ着姿の笑顔をたくさん街で

みかけるが、今年はやはりどこか少なかった印象があり寂しさを感じた。

 

成人式の開催有無は、美容業界にも大きく影響をもたらす。特にヘアメイクや

着付けがキャンセルされることになると、そのぶんだけ売上減になってしまう。

キャンセルに伴い、経営に影響のあったサロンもあるだろう。考えると胸が痛む。

一方で、こればかりはどうしようもできない部分もあるためなんとも歯がゆい気持ちであろう。

 

成人式を開催した地域、開催しなかった地域、どちらにしても自治体は考えに

考え抜いた決断であっただろう。どちらが正しいわけでもないし、間違っているわけでもない。 

 

日テレ報道 横浜・成人式、酒回し飲み騒乱で警察出動 ネット怒り「腹立たしい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ceeb27469314343c25c3a13bec7bdff0c8c866ff

最終更新:1/11(月) 22:45 デイリースポーツ

 

横浜市は分散での開催に踏み切ったが、こういった報道があると

「若者のイベントはやらない方が良い」という意見が数多く出るのは当然である。

私は横浜市出身であり、同市の成人式は毎年警察が出動していることは知っているが、

このような情報を耳にすると、悲しい気持ちになる。

 

2021年の成人式の開催はどうなる? 声を上げにくい新成人の本音に迫る!

https://news.yahoo.co.jp/byline/domanayaka/20210111-00217050/

道満綾香 | Z世代のメディア「Z総研」アナリスト1/11(月) 9:00

 

新成人の本人たちは「このような状況なので仕方ない。」という意見が大半で

あったようだ。中には「気分が上がらない」という意見もあるが、確かに本人たちの

立場を考慮すると気持ちがのらないのも無理はない。

 

【記者が行く】成人式の開催是非 本紙LINEに意見40件超 現状での開催 反対が大半

https://www.sanyonews.jp/sp/article/1088901

2021年01月09日 05時00分 更新 山陽新聞

 

記事のなかでは反対意見が多いものの、中止でなく感染終息後の延期を求める声が

多いとのこと。オリンピックも然りだが、延期という救済措置を検討すべきという

意見も確かにあるだろう。

 

実業家のひろゆき氏はYoutubeでこのような意見を述べている。 

 

 

彼の意見は客観的でありながらも、自分自身の経験を踏まえながら新成人の

気持ちにも立った内容であるといえる。確かに、プロスポーツや演劇などは人数制限を

しながら実施しているし、同じような形式であるならば開催してもよいと考える

彼の発言は理解できる。そして、成人式は一生に一度しかないイベントであるという

気持ちがこもった発言も、彼の主張として私は理解を示したい。

 

今回の成人式の件だけでも、様々な意見や主張がある。しかしながら、もう一度

繰り返すが、どの意見も「正しいか」「間違っているか」はなく、やってみないと

わからないのである。

 

これからはサロン経営者の方だけでなく、様々な立場の方がコロナに伴う決断を迫られる。

特に直接人が集まる催しを「やるべきか」「やらないべきか」という判断は、非常に

慎重かつ、スピーディーにおこなわなければならない。

私自身も講習やセミナーを運営する立場として、昨年から何度も苦渋の決断を迫られてきた。

私がイベントなどの開催を判断するうえで特に下記の点をよく考えている。

 

・健康 → 参加予定者(関係者)が健康被害にあわないか

・経験 → 参加予定者(関係者)の経験は取り返しがつかないものか

・感情 → 参加予定者(関係者)の感情はいかがか

・時間 → いつまでに判断すべきか。時間の猶予は。

 

どれも、1つ間違えると取り返しがつかない。モノやお金は取り返しがつくが、

そのときの健康、経験、感情は戻ってこないのである。

 

経験は二度と戻ってこないのは皆さんも承知だと思うが、ここで意外と忘れがちなのが

「感情」である。例えば、先の記事にもあった「延期にする」という案を出したとしても

当事者がもうイベントに臨む「感情ではなくなった」となってしまったら、

イベント自体が想定よりも盛り上がらなかったり、集まらなかったりする場合もある。

私が新成人の立場で「成人式を延期にします」と言われたとしたら、「もういいかな」と

思って参加を見送るかもしれない。それくらい人は「そのとき」「その場で」

「そう感じたこと」をもとに、人生の大きな選択をするものである。安易に延期という

判断をするのも考えものである。

 

どんな判断をしたとしても、重要なのは、判断の後である。

 

「下した判断を正解にする努力 

たとえ下した判断で悪い結果を招いてもそこから何ができるか

如何に足掻くかこそが大切」

漫画「約束のネバーランド」 第109話 「進め」より引用 ©集英社 白井カイウ 出水ぽすか

 

これは人気漫画「約束のネバーランド」の1シーン。

 

臆病にならず判断をして、それがどうであったかを検証して、また前に進む。

皆さんの判断と行動によって、皆さんの周りが笑顔になることを願っています。

 

 

 

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