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【第18回 コラム】 変えられないことに頭と時間を費やさない

 

前回に続いて今回も、『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健 著/ダイアモンド社)の

なかからお話していきたい。

 

皆さんだったらこのようなことを考えたことは1度や2度あるはずだ。

 

「最近あの子から避けられている気がする。何かやらかしたかな。」

「あのときに話したこと、まずかったかな。どう思ったかな。」

 

友達であれ、恋人であれ、他者からの評価が気になることはしばしばある。

 

あるいは、美容師さんであれば

 

「先輩の期待に応えられているかな。先輩に嫌われていないかな。」

「今日の技術テスト、ちゃんと上手くできていたかな。」

「あのお客様、私のことをチラチラ見ていたけど、何か気に障ることをしたかな。」

 

好かれているか、信頼されているか、期待されているか、

上手くできているか、喜んでもらえているか、満足してもらえているか。

 

他者からの「評価」というものは、とても気になるものである。

 

そして、ときにそれが私たちにとって一番の悩みの種だったり、反対に最も

幸福の種だったりする。

 

しかし、できるなら今すぐ、他者からの評価を気にするのはやめよう。

 

『嫌われる勇気』のなかではこのようなことが書かれている。

 

「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。

一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、

あなたにはどうにもできない話です。

(『嫌われる勇気』 P147)

 

つまり、自分が放った言葉やおこなった行動は変えることができないし、

それに対して相手がどのように感じ、思い、評価するかを変えることもできない。

 

だから、変えられない他者からの評価に頭を悩ませ時間を費やすのでなく、

自分がより善い行いをしようと励むほうがよほど良いのである。

 

この考えは、私自身とても大切にしている。

 

例えば、

・試験に合格するか、しないか

・恋人になれるか、なれないか

・出世できるか、できないか

 

これらはすべて他者の評価が必要であり、自分ではどうにもならない。

だから、悩むのでなく、とにかく最善を尽くすしかない。

自分が先週よりも、昨日よりも、より善い自分になるしかない。

 

とにかく、人の目や評価を気にすることで、時間も心もすり減らすのはもったいない。

 

また、『嫌われる勇気』の中ではこのようなことも書かれている。

 

他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。

(P150)

 

つまり、あなたの友人が頭を抱えていたとしても、それはその人の問題であって、

あなた自身も頭を抱えたり、変に首を突っ込んだりする必要もない。

 

そして、自分が放つ言葉やおこなう行動に対して、他者に文句を言われたり首を

突っ込まれたりしてはならないということである。

  

例えば、

他者「あの人と付き合えるかな。悩んでいるの」

あなた「成就するよう願っているよ」

(変に介入しない)

 

あなた「試験に合格するために勉強を頑張るよ」

他者「あの試験は難しい。受からないから、諦めて遊ぼうよ」

あなた「ありがとう、でも頑張るよ」

(自分の課題に介入させない)

 

こういった具合に自分と他者を切り離して考えると、

肩の力が少しは楽にならないだろうか。少しは前向きになれるのではないだろうか。

 

参考になってくれていたら嬉しい。

 

前回、今回にわたって『嫌われる勇気』を紹介した。

 

ぜひ皆さんも、嫌われる勇気をもって、日常生活の様々な悩みや問題から少しは

解放されることを願っている。

 

 

 

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